リトルカブFI88ccボアアップ後の慣らし運転について~クラッチフィルター清掃

リトルカブFI2008
リトルカブFI2008

前回、リトルカブFIのボアアップ作業について書いた。

ボアアップについての作業記事はこちら

リトルカブFIを88ccにボアアップしたときの覚書|武川キット|エニグマ|スプロケ
Uber Eatsや出前館で使用するために、友人から購入したリトルカブFI。型式はC50LM8。2008年式のFIモデル。4速ギアのセル付き。府中免許センターで小型二輪AT免許を取得したので、リトルカブFIを改造することにする。ボアアップを...

今回は、ボアアップ後の慣らし運転について書こうと思う。

慣らし運転の作業としてはこんなかんじ。

  • 1時間の暖機運転でオイル交換
  • 100kmを40km/hで走行後、オイル交換
  • 500kmを60km/h以内で走行後、オイル交換
  • 500km走行後、クラッチフィルター清掃
  • 以降、1000kmごとの交換。回転数も徐々にあげていく

こんな手順でボアアップしたエンジンを慣らしていった。

ボアアップ後の慣らしにおいて鉄粉が多く出ることが予想される。また、すでに1万キロ走行している車両なので、すでに鉄粉が溜まっている可能性もある。

ということで慣らしがある程度済んだ状態でクラッチフィルターの清掃も行った。

【慣らし①】1時間の暖機運転

ボアアップ作業完了し、エニグマのセットも終わったら、まずは1時間の暖気をおこなった。

エンジンオイルはホンダのG1。

暖気をしながら、多少アクセルを開け閉めしてエニグマで燃料噴射量を調節してやる。エニグマはプリセットがないので全部自分で手入力する必要がある。

もったいないけれど、1時間の暖気だけでこのオイルは廃棄。

どれくらい鉄粉がでるか楽しみだったけど、組付けがよかったのか、それほどキラキラは見られなかった。

【慣らし②】100kmを40km/hで慣らし運転

1時間の暖気をしたら、エンジンオイルを交換。

このときのオイルはウルトラG1の残りと帝都産業のプレミアムM4Sをまぜたもの。

これで実際に走り出してみる。最高で4速40km/hを意識して走った。エンジンの回転数は上げすぎないように。

40km/h巡航をしながら、エニグマの燃調もとっていく。アクセル開度と回転数で細かくセットできる。基本的に、濃いめに吹くように意識した。薄く吹いて、エンジンが焼き付いたら元も子もない。燃費のことは考えず、濃いめを意識しよう。

ちなみに、ガソリンが薄いと「パラパラ・・・」と乾いた音がする。

ガソリンが濃いと、「ボボボ・・・」とくすぶったような音がする。

深夜の車が少ない時間に実施した。エニグマを触ったりもするから事故だけはしないように。

100km走行後は、またオイル交換。

【慣らし③】500kmを60km/h以内で走行

100km過ぎて、また新品オイルに交換。

こんどはプレミアムM4Sだけ。ここから500kmを走ってオイル交換。

僕はこれでだいたいの慣らしは終わりのつもり。

気をつけたのは、6000rpm以上までエンジン回転数を上げないこと。ギア比はフロント15Tリア36Tに設定しているので、60kmで5900rpmくらいになる。だから、60km/h以上の速度を出さなければいい。

40-60km/hの燃調はまだ取れていないので、調節しながら運転。60km/h以内で走るならそれほど気をつけることもないので、Uberや出前館の配達も行いながら距離を稼いだ。

500km走行後、クラッチフィルター清掃

リトルカブFIは、オイルフィルターが外付けではなく、内部に入っている。だから、鉄粉を取り除くにはクラッチカバーを開ける必要がある。めんどい。現行カブはオイルフィルターが外付けになったから、本当にメンテしやすくなったのだが。

まあ今までの1万キロの走行と、ボアアップの慣らし運転で鉄粉はたくさん出ているだろう。いい機会なのでクラッチフィルターを清掃することにした。

クラッチカバー(右クランクケースカバー)を外す

エンジンオイルを抜いてから、クラッチカバーを外す。

たしか8mmのボルトだったと思う。

それぞれのボルトの長さが違うので、間違えないように段ボールに絵を書いて差し込んで保管する。

ボルトを外してプラハンマーで叩けば、簡単にクラッチカバーは外すことができた。

クラッチ下のオイルフィルタースクリーンを清掃

クラッチアッシーの下に、オイルフィルタースクリーンという茶こしのようなフィルターが付いているので清掃。

写真赤枠で囲ったところに差し込まれているだけ。

ラジオペンチなどで抜き取ればいい。

ここは金属メッシュで網目が粗いので、大きな異物を取り除く役目だと思う。

鉄粉はなさそうだけど、エンジンオイルがゼリー状みたいになったものがついていた。パーツクリーナーで清掃しておいた。

クラッチフィルターにアクセス

今回のメイン、クラッチフィルターの清掃

金具類を外す。真中の円柱の中にはバネが入っているのでなくさないように注意。これをつけ忘れると、クラッチディスク内とクランクシャフト根本にオイルが入っていかなくなる。クラッチディスクが削れ、クランクシャフトのベアリングがガタガタになる。一発廃車コース。

4つのプラスネジを取れば、クラッチフィルターにアクセスできる。ショックドライバーで外そうとしたが、横向きで力が入りづらく、結局ハイコーキのインパクトドライバーで開けた。インパクトはあったほうがいいね。

周囲の溝に灰色の鉄粉がこびりついているのが見える。

クラッチフィルターの機能

クラッチアッシーが回転することによってこの中に入ったエンジンオイル内の鉄粉が飛び散って溝にこびりつく仕組み。まじで意味わからん。考えた人すごいわ。

しかしここまでバラさないと鉄粉を除去できないのは微妙。このフィルターがパンパンになれば、クラッチディスクやクランクシャフトに鉄粉が行ってしまうので、摩耗が早くなると思う。クラッチディスクはまだ交換できる部位ではあるけど、クランクシャフトが摩耗すると、なかなか交換できるものではない。部品はすごい高いし、店に頼めば工賃もヤヴァい。多分店もやりたがらない。

カブの寿命が10万キロくらいと言われるのはこういうところもあるんじゃない?ここを清掃したら10万キロ以上なんて余裕で行けそう。

マイナスドライバーで鉄粉を除去

溝に付いた鉄粉をマイナスドライバーで除去していく。

すごく細かな鉄粉がこんなに大量に集められるなんて。遠心力ってすごい。

完璧に取り除くのは無理だったけど、かなり鉄粉を取り除けたよ。

これで数万キロは持つだろうて。

あとはもとに戻せば終わり。

取り出せた鉄粉がこちら。

これは、すごい量の鉄粉。

いま取り出しておいてよかった。

古いタイプのカブを持っている人は、みんなこの作業やったほうがいいのでは?

以降は1000kmごとにエンジンオイル交換

以上、僕のボアアップ後の慣らし作業でした。参考になる人が入れば幸いです。

このあと、徐々に回転数を上げて、ボアアップ後3000kmあたりで、80km/hを出した。

いまはボアアップ後1万キロ(総走行距離2万キロ)を超えたが、なにも不具合は起こっていない。

燃調は難しい。いくらエニグマで頑張って調整しても、純正ECUの補正も入るので、なかなかバシッと合うことはない。だから、妥協点を見つけるのが大事だと思う。

基本的に1000kmごとにエンジンオイルは交換しているが、季節や走行の仕方によってエンジンオイルの劣化具合が変わるので、一概に言えるものではない。夏は1000km、冬は1500~2000kmくらいで交換している。

エンジンオイルは、基本的には帝都産業のプレミアムM4Sを使っているが、お試しでいろんなオイルを入れたりもしている。この前入れたBLAZEもいい感じ。あと、記事にはしていないがYAMAHAのプレミアムシンセティックも良いオイルだと思った。

僕がオイルに期待しているのは、静か、滑らか、以上。

慣らし運転のエンジンオイルはどれがおすすめなのか?

慣らし運転では、シリンダー、ピストンに「アタリ」を付けるために、それほど保護性能の高くないものがいいと聞く。

僕もそれを参考に、最初の暖機運転と、100km慣らしではホンダのウルトラG1を入れたけど・・・

まあ、正直何でもいいと思う。ちゃんと組み付けさえできていれば、大きな問題ではない。

ホンダ工場でのエンジン組立時の使用オイルも、ウルトラG1らしいので、拘る人はそれを慣らしで使うのがいいんじゃないかな。

いまはウルトラG1という商品はなくなったみたい。ホンダの純正オイルは「ProHonda STANDARD SL MA 5W30」という名前になっている。ややこしいね。あんまり商品名をコロコロ変えないでほしい。

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